世界を目指す前に 知っておきたい、あれこれ

未来を生きる次世代への置き書き

エボラ出血熱で感じた些細なこと、でも結構怖いこと

suhartini, · カテゴリー: 未分類

エボラ出血熱が西アフリカで猛威を振るっている。

幸い、日本ではまだ患者が出ていないが、アメリカでは既に死者がでているうえ、二次感染、三次感染まででて、対応に追われているそうだ。

 

このニュースを見た人は、医療に従事していたとはいえ、患者の実名と写真が報道されたことに、内心びっくりしたのではないだろうか。

日本だったら、実名も顔写真はもとより、個人を特定される情報も報道されることはないだろう。

そういう報道の仕方に慣れているので、プライバシー意識が高そうなアメリカで、実名や顔写真まで報道されることに驚いた人も多いと思う。

 

筆者がプライバシー感覚の違いを実感したのは、インドネシアに移り住んですぐのことだ。

現地のように、人間関係が綿密につながった社会では、噂話が一種の娯楽として交わされるので、日本人のように目立つ存在はとかく噂話になりやすく、最初は面を食らった。

筆者がどこにいたとか、その程度のことだが、監視されているように感じ、驚いたのだ。

ただし、悪意はなく、そのうちに慣れてくる。

 

しかし、言葉を覚えて、テレビで現地のニュースを見聞きするようになると、プライバシーに関する扱いが、まるで違うことに驚く。

つまり、このアメリカでのエボラ出血熱の患者のように、容赦なく実名報道がされているということに驚くのだ。

 

このことは、領事館で働く人からも注意を促された。

日本のメディアは、個人情報の取扱いに関する規定が厳しいが、国によっては、個人情報やプライバシーの扱いが日本とはまるで違うので気をつけろ、と。

 

実際に起きたことだが、友人が、同じ日本人同士で口論の末に小競り合いを起こし、手を負傷した。

大した怪我ではないのだが、そのことで友人は相手に抗議をする意味で警察に被害届を出した。

もちろん、相手が謝罪をしたら被害届を取り下げるつもりだったのだが、それだけでは済まなかった。

なんと、翌日の新聞に、友人とその相手は被害者と加害者として、実名が報道されてしまったのだ!

このように、些細なことでも、国によっては実名報道がされてしまうことがある。

そして、報道されたからと言って、メディアに抗議することもできない。なぜなら、それが現地では普通だからだ。

 

以前、日本人の未成年の少年が薬物所持犯で捕まったというニュースをヤフーニュースで見た。

日本語のメディアなので実名は出ていなかったが、外国語のニュースサイトを検索したら、やはり実名が出ていた。

プライバシーに関する考え方が違うということは、実はとても怖いことなのだとつくづく思う。

“エボラ出血熱で感じた些細なこと、でも結構怖いこと” への2件のフィードバック

  1. りす より:

    ブログランキングから来ました。
    数々の海外在住者、経験者とはまた違った情報を得られることができるブログです。
    ブックマークして、読み続けます。
    よろしくお願いします。

    関係ないけれど(いや、大いに関係ある?)一番上の写真が気に入っています。
    まさに、私のために・・・じゃあないですよね、えへへ。

    • suhartini より:

      コメントありがとうございます。
      リスの画像、海外とは関係ないんですが、気に入っていただいて光栄です!

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