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4月4日は「養子の日」って、知ってた?

suhartini, · カテゴリー: 未分類

今日、4月4日は何の日かご存じだろうか?

このところ、オネエタレントが活躍していて、「オカマの日」というのは、ずいぶん知られるようになった。

しかし、先日、雑誌を見ていたら、4月4日は「養子の日」なのだと書いてあった。

海外に住んだことがある人は、何かしらの影響を受けてくるものだが、海外生活を通じて見方が変わるもののひとつに、「養子」に対する印象があるのではないだろうか?

筆者の友人はアメリカに20年以上住んでいたが、現地で養子を迎える家庭が多いことに驚いたというし、永住している日本人でも養子を迎え入れている人がいるという。

筆者自身が住んでいたインドネシアでも、養子はかなり一般的だった。

というのも、もし子供ができなかった場合、日本でなら特に裕福でなくとも、体外受精のような医学の力を借りて妊娠に至ることができるが、インドネシアではそういった高度な治療は大都市に限られ、普通の人には手が届かない。

だから、ひたすら神に願うか、それでも叶わないなら養子をとるということが行われている。

養子は、だいたいが親戚筋からもらい受けるのだが、筆者が働いていた会社の同僚で英語が堪能だった者は、その理由を聞くと、欧米人夫婦のもとに養子として育てられたからだという。

筆者の周囲でも、養子を育てている人は何人かいたし、あまり似ていない親子だと、もしかしたら養子なのかも?と思ってしまうくらい、養子が普及していた。

そういう環境だったから、筆者が当時交際していた男性(=主人)との間に子供ができた、となった時は、こんな相談が持ち掛けられた。

その子供を育てられないなら、私たちが育てるから、ぜひ産んでほしいと。

つまり、筆者は日本人で、夫がインドネシア人で、筆者の親が結婚に賛成しないことがありうる。

だから、もし育てられないなら、ぜひ産んでもらい、養子として迎えたい、というものだ。

ちなみに、相談してきたのは、主人の遠縁のご夫婦で、銀行の支店長をやっている。

経済的には申し分ない家庭である。

もちろん、筆者は親の反対を押し切っても産んで育てる気があったので断わったのだが、当時、経済的に不安定だったこともあり、子供は養子に出した方がよいのではないかと、時折、悩んだ。

 

今、息子は筆者夫婦のもとで元気に育っている。

思い起こすと、あの時、結婚に踏み切り、産む決意をした自分を褒めている。

子育てというものは、子供のためにやっているようでいて、実は自分の幸せのためにやっているのだと思うくらい、筆者夫婦に充実感を与えてくれる。

相変わらず、経済的には不安定さが残るのだけど、自分に投資したって、何も実を結びそうもないけど、子供なら、確実に育ってくれるし、筆者ができなかったことを実現する夢を見ることもできる。

子供という存在は、とても大きいものだ。

しかし、もし養子に出していたら、そんな幸せを、あの夫妻のもとに運んでいたのではないかと思う。

 

ちなみに、日本では、養子はまだ稀で、実親に育てられない子供の85%が施設で育てられている。

日本では、いまだに養子に対してマイナスのイメージしかないようだが、養子の日をもっと広め、養子が一般的になってくれることを願ってやまない。

そこで、海外で、養子を迎え入れる家庭を見てきた方にお願いしたい。

今年、日本で売られているカレンダーや手帳では、4月4日は空欄のままだ。

ぜひ、来年は「養子の日」と記載するよう、印刷会社に働きかけて欲しい。