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お雇い外国人の活躍と

明治の文明開化をふり返る

横浜外国人墓地

  • 季節が限定されるので注意

いにしえの技術者に敬意を払うスポット

異国情緒ただよう横浜は、ショッピングだけでなく、観光スポットとしても大人気。

そんな横浜が国際都市として発展したのは、1858年に日米修好通商条約が締結され、横浜港が開港されたことがきっかけ。その後、横浜には外国人居留地が設けられ、日本に居住する外国人が増加していきました。


通商目的で来日した外国人は、銀行やホテル、写真、新聞、パン、ビール、競馬、テニス、野球など、様々な西洋文化を日本にもたらしました。また、お雇い外国人として多くの技術者が招かれ、日本の近代化に多大な貢献を残したことはご存知かと思います。


しかし、当時は尊皇攘夷運動が活発化しており、外国人殺傷事件が起きていたことに加え、事故や病気により日本国内で死去する外国人も増加していきました。

そこで設けられたのが外国人専用の埋葬地、横浜外国人墓地です。


横浜外国人墓地は、異国情緒漂うスポットとして知られますが、外国人技術者の功績をたどりながら、明治、大正の文明開化を振り返ることができる貴重なスポットでもあります。


例えば、1872年に新橋-横浜間で開通した鉄道も、外国人技師を招いて建設されたもの。JR東日本は、日本初の鉄道建築師長であるモレルをはじめ、鉄道開通に貢献した外国人技師を称え、鉄道建設貢献者の墓を準鉄道記念物として指定しています。

そのほか、ボーイスカウトの創設者、日本の教育に尽力したキリスト教関係者、フランス菓子職人まで、さまざまな分野での西洋化に貢献した外国人技術者が、当時、東洋の途上国であった日本の地で亡くなり、この地に埋葬されています。

今の日本が技術大国となりえたのは、こういった外国人技術者のおかげであるといっても過言ではなく、彼らの功績が刻まれた墓石の前に、静かに手を合わせてくなります。


敷地内の資料館には、横浜外国人墓地の成り立ちから、外国人技術者の功績に関する資料が展示されております。事前に江戸時代末期の幕府の滅亡と開国から、明治の文明開化のあたりまでの流れを学習しておくと、ここでの知識が学びに役立ちます。


なお、ここは原則非公開ですが、3月から12月の土日祭日のみ、募金公開しており、見学はその公開を利用することになります。また、200円ほどの寄付が必要となりますが、お礼として配布されるパンフレットは墓石案内図となっておりますので、見学に活用しましょう。墓石を見学しながら、外国人の功績の足跡をたどることができます。

横浜外国人墓地の資料館

資料館には、横浜港の成り立ちから、外国人居留者がもたらした文化や制度に関する資料が満載。幕末から明治までの歴史を思い出しながら、見学しよう。

横浜外国人墓地の様子

墓石には故人の名前や没年のほか、生前の功績も刻まれている。写真は青山学院の創立に尽力した外国人の墓石。

横浜外国人墓地の周辺

高台の見晴らしの良い場所に作られているため、坂道が多い。

余談は暗記に役立つ

お雇い外国人とは、欧米から日本に招かれた外国人技術者。日本の殖産興業と文明開化に貢献した。ここでは埋葬されていないが、押さえておきたいのが、モース(大森貝塚を発見したアメリカ人動物学者)、クラーク(札幌農学校で酪農技術の伝承に貢献したアメリカ人)、そして、ベルツ(ドイツ人医学者)など。

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Data

名称 横浜外国人墓地
住所 横浜市中区山手町96番地
電話 045-622-1311(管理事務所)
時間 12時00分~16時00分
公開期間 3月~12月の土日祭日
(雨天時は閉鎖)
入場料 原則非公開ですが、上記の公開期間中のみ、募金公開しており、1名につき、200円から300円の寄付をお願いしております。
所要時間 1時間くらい
ウェブhttp://www.yfgc-japan.com/

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